2010年 04月 12日
俄獅子・・・とあるパーティーで 2010.4.11夜
昼は、城南で踊りの会の地方、夜は某呉服店主催の大パーティー。
長唄の有名な曲で、「俄獅子(にわかじし)」という演目。
お昼の西崎社中日本舞踊公演では、色とりどりの艶やかな芸者姿のきれいどころが7名と粋な旦那が江戸の風情を織り成していました。
私もこの演目は大好きです。
・・・っと、夜のパーティーに駆けつけてみると・・・
楽屋のドアを開けながら「おはようございま~す。」・・・アレッ???
見知らぬ幇間(ほうかん)姿の役者さん・・・
眉毛は垂れて、頬は赤いまん丸、鼻の下の青髭は・・・
超強烈なインパクト!
?今日は社長の還暦だから、奮発して東京から幇間さん(太鼓持ち)を呼んだのかな?
(空白)・・・え?もしかして珠寿恵先生?
さっきお昼の日舞の会でお会いしたときと、別人格。
舞踊家はこれが面白い。
さらにお顔を見るだけで幸せな笑いが込み上げてくる。
今夜のご祝儀物の「俄獅子」は京芸者と幇間の異色の組み合わせ。
超~オシャレ~!
芸者:吉村ゆみ 幇間:藤間珠寿恵
幇間という、軽妙洒脱なキャラクターが日舞に登場!
世界の舞踊の中に、こんなキャラあるかいな?
その後のアトラクションでも太鼓持ちから上げられて、主役の社長も益々引き立てられました。
ところで『幇間』って、“客の機嫌をとる”という役割の芸をもつプロ。
こんな職業が江戸時代からあったってスゴイ!
いまでは日本に4人しかいないそうです。
ところがこのお二人さん、このお姿で、BMWを自ら運転して城南からホテルキャッスルまで飛ばしてきたとか・・・おまけに運転手は芸者姿の方。信号待ちの対向車の運転手は、おったまげたんじゃ??
さらには、ホテルの表玄関にBMWを乗り捨てて、そこからかつら箱なんかの荷物をワゴンに乗せて、ガラガラと・・・△〇◆※◇
ちなみにゆみ先生は、大阪の芸術祭賞授賞暦を持つ吉村流地唄舞の名手デス。
終わってお客様からは、ゆみ先生には「博多から来たんですか?」と聞かれ、珠寿恵先生は「東京から来たんですか?」と聞かれたそうです。
・・・・ヨッご両人!
〔完〕
コメントで、この記事ピー作ちゃんにウケましたので、記事追加!
<余話>
「おつかれさまでした~」と隣の楽屋を開けると、ポンッとかつらをとった珠寿恵先生のリラックスした浴衣姿。
化粧はそのままで、赤い袋のスナック菓子をゆる~っと食べてるところで目が合って、私の両鼻から鼻水2本ブッ!!
京都の顔師さんが、面白がって描いてたら、ついノリノリ♪で珠寿恵先生の顔を凝っていじったんだそうです。
「せっかくだから、このままの顔で帰って家族にみせる」って。
「東京から来たんですか、と言われたくらいだから、すぐ落とすのももったいないですよね。では、お先に」と失礼すると・・・
ロビーで楽器を受け取っているところに、あの名コンビが降りて来た。
芸者姿だったゆみ先生は浴衣で、白塗りの頭はかつらを取った羽二重の紫。長時間締め付けられた頭から解放されて、珠寿恵先生とゆるりと立ち話。
ところが、そこに別のパーティーの着物の集団が・・・
たまたま、お昼の日本舞踊の会の打ち上げが地下の宴会場であったらしく、私が地方を務めた踊り手さんや、西崎先生とバッタリ。
ご挨拶していると、
二人はドドッと社中の皆さんに取り囲まれた。
ダメダメダメ~っ!
ここは公衆の面前。
と、人垣に隠されて、車に押し込まれ・・・□※○×△◆
ということで、この名(迷)コンビ、BMWに乗って帰って行きました。
夜なので、信号待ちの対向車もビックリしなかったと思いますよ。
<後日談>
数日後の打ち上げでは、この話で大盛り上がり。
帰りしな「先生たちは、お二人、仲はいいと?」とためしに訊いてみたら、「悪い」って。
東京&博多の珍コンビ、ブラボー!アンコール!
私がお金持ちなら、札束積んでお呼びしたいお二人でした。
ジャンジャン♪
おあとがよろしいようで~♪
ゆみ先生、珠寿恵先生、お疲れ様でした。ヨッ日本一!!
いずみ
by koto-izumi
| 2010-04-12 21:10
| コンサート報告