「水の音」  中島登詩集より

 「水の音」    中島登 詩集 『遥かなる王國へ』より

白い花びらが
うすやみの川面にちる
水はたえまなく  ながれる
水はいてついて ながれる
・・・・・・
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橘川琢氏の作曲で、4月22日に東京でリハーサルがありました。
リハーサルの1時間前に楽譜を渡されましたが、詩をはじめて読んで驚きました。

去年から『水といのち』をテーマに、上田圭子作詞作曲「みずのうた」でいろんな展開を拡げて来たのですが、その対極にある詩だったからです。

「みずのうた」
水はめぐる いのちはめぐる
お母さんから生まれてきた
ぼくも魚も鳥も虫も
おなじよろこび わけあってきた
・・・・・・

生まれいづるものと、消えてゆくもの。水のながれのように、めぐる縁の不思議さを感じています。

 5月18日(火)18:30より、すみだトリフォニー小ホールで日本歌曲振興会「邦楽器とともに」演奏会が行われます。
 橘川さんの詩に対する理解と美感が優れていて、その上、バリトンの鴨川太郎さんの歌と笛の西川浩平さんの音がまたすばらしいので、未完ながらグッと来て涙が出そうになりました。
 リハが終わって「あ~、この曲、けっこう効きますね~。」・・・・名作の予感!
 どんな形になるのか、楽しみに毎日完成をまっています。




「水の音」 中島登詩集『遥かなる王國へ』より

白い花びらが
うすやみの川面にちる
水はたえまなく  ながれる
水はいてついて ながれる

白い花びらが
うすやみの川をわたる
水はなげきの淵におちる
水は睡蓮をうかべてながれる

母よ なにゆえに逝きたもうのですか
白い道は
どこまでつづいているのですか
あの白い道はどこまで

沈黙の谷間に
死者の水音がかすかにひびく
いのちあるものの心に
遠くきこえる
松の梢をわたる風の声

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by koto-izumi | 2010-05-05 18:01 | 水ものがたり

琴・藤川いずみのブログ


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