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もくようエッセーに 熊本県立劇場 メールマガジン

熊本県立劇場 メールマガジン
2010.8.5 vol.303

熊本県立劇場 が毎週配信しているメールマガジン
今週の「もくようエッセー」に私のプチ・エッセーが。

ご興味ある方は県立劇場のHPから覗いてみてください。




7月1日に邦楽創造集団オーラJの定期演奏会が目黒パーシモンでありました。
そこでは「星の座-七夕の庭」というテーマにちなんで、この日のために作曲された『夜空にて』(マーティン・リーガン)を初演しました。
 このグループは、「日本史オペラ9連作」で知られる作曲家三木稔氏が芸術監督を務め、作曲家と演奏家と評論家が一つの運動体となって、日本の伝統楽器を中心とした、新しい優れた作品を産み出すことを続けています。(もくようエッセーでは、以上をカット)


ひとつの作品が生まれるのには、当然“産みの苦しみ”は付き物ですが、私は箏を演奏するので、『演奏者側の役目として何ができるか』をいつも考えています。
 演奏会の日にちは決まっているので、ギリギリのところ、どこの時点で作品が上がってくるか、ここにいつも作曲家との葛藤があります。
 作曲家は制限時間の許す限り、少しでも完成度の高い作品に仕上げようとするのですが、
反対に演奏家側は、本番までにあまりに時間がないと、そのシワ寄せで、せっかく苦労の末できた作品の魅力を引き出せないどころか、ヘタすると演奏家としての評価も落ちる危険と隣り合わせの作業となってしまいます。
 作曲家それぞれに個性があるので、ある時はつついたり、またある時は忍の一字でひたすら我慢して待ち続けたり、ちょっとタヌキとキツネの化かし合いみたいなやり取りをしながら、生まれる子どもを取り上げて行きます。なんだかお産婆さんみたいですね。
今年10月には私が初演した作品のライヴCDをリリースする予定です。

2010/07/02
藤川いずみ
by koto-izumi | 2010-08-05 11:16 | KOTOトコトコ日記

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